犬のしつこい舐める行動に困惑している飼い主の皆さん、その理由と対処法を知ることで、愛犬との関係をより良いものにしましょう。
本記事では、犬がなぜしつこく舐めるのか、その背後にある理由と効果的な対処法を詳しく解説します。
犬がしつこく舐める原因
愛犬が時にしつこく舐めてくるのにはいくつか原因が考えられるので、下記に説明していきます。
愛情表現やコミュニケーション
犬は舐める行動を通じて愛情表現やコミュニケーションを取ります。
これは、他の犬や人に対して友好的な意図を示す方法として用いられます。
群れの中での信頼を構築する手段で、特に人間との関係においては、舐めることで飼い主に対する愛情や信頼を現すことがあります。
母犬は子犬を舐めることで清潔にして体温調節も助けます。
この母性行動は成犬にも引き継がれやすく、愛情や世話をする本能として舐める行動が見られます。
犬は、”舐める行動によって注意を引くことができた”と学習すると、同様の状況で再びその行動を取るようになります。
「舐めたら相手をしてくれる」「ほら遊ぶぞ」と覚えてついつい舐めちゃう
舐めてくるから可愛がった結果、しつこくなってしまいます
舐めて甘えてくるからと、相手をしないようにしましょう。
ストレスや不安のサイン
犬がストレスや不安を感じると、自己安定化のために舐める行動をとることがあります。
これは自己を落ち着かせる行動であり、環境の変化やストレス、飼い主の長期不在、他のペットとの相性などが原因となることがあります。
分離不安が強い犬は、飼い主がいなくなるのでは?と考えて、不安からしつこく舐めてくる場合もあります。
他にも、充分な運動量や刺激がない環境で生活している犬は、退屈やエネルギーの過剰を舐める行動によって解消しようとすることがあります。
特に活動的な品種や若い犬でこの傾向が見られることがあります。
環境要因と舐める行動
犬は環境の変化に敏感であり、新しい家や家族構成の変化、または他のペットの導入などがストレスを引き起こすことがあります。
これらの変化は犬の行動に影響を与え、過度の舐める行動に繋がることがあります。
飼い主の夜勤などの仕事や飲み会で、犬の生活リズムが狂うことも原因になります
上述したように、飼い主の反応は犬の行動に大きな影響を与えます。
無視することで犬が舐める行動をやめることもありますが、根本的な原因の解決には至らないことが多いです。
また、犬は舐める行動によって社会的な地位を表現することがあります。
例えば、地位が低いと認識している犬が、優位にある飼い主を舐めることで服従のサインを示すことがあります。
健康状態や身体要因
飼い主をしつこく舐めることとは関係ありませんが、犬が過度に自分の体を舐める背景には、皮膚のかゆみや痛み、病気がある場合があります。
皮膚病、アレルギー反応、外部寄生虫(ノミやダニ)の影響などが原因で、これらの問題の場合は獣医による適切な診断と治療が必要です。
他にも、骨折や関節症、内臓の病気、消化や栄養不良なども、犬が特定の部位を舐め続ける行動を引き起こす可能性があります。
特定の部位を頻繁に舐める行動が続いている時は、その部位に問題がある可能性を示唆します。
これらは時に獣医による精密な検査や治療が必要な症状の兆候となるので、あまりにも続く場合は一度受診してみましょう。
効果的な対処法5つ
次に、しつこく舐めてくる犬に対して、どうしたらいいかをご紹介していきます。
注意を逸らす
犬が舐める行動を始めた時、まずは無視して興奮が落ち着いたら遊んであげるようにします。
舐める行動をやめたときには、犬を褒めて、ポジティブなフィードバックを与えましょう。
よく聞く方法ですが、これが結局一番効果を感じます。
私は舐められることは嫌いじゃないので、本当に酷すぎる場合以外は愛情を受け取っちゃいます
ストレス源の排除
犬がストレスを感じる原因を特定し、可能な限り排除することも大事です。
例えば、
- 犬に十分な運動を提供することで、エネルギーを消耗させる
- 牛皮のガムや骨など、長く楽しく噛めるおやつを与える
- 歯磨きなどで口の中をスッキリさせる
- ドッグランやドライブに行って、普段と違う遊びをしてあげる
散歩や長く遊ぶことは、仕事が忙しいときは難しいので、私の家では牛皮の歯磨きガムで遊んでもらっています。
散歩の量が少ない時は週末にドッグランで、走り回って疲れさせています。
私が疲労困憊の時は、歯磨き効果があり長く噛めるものを渡して、歯磨きは愛犬にお任せしています
歯石もかなり減り、口がスッキリしてストレスも減ると、口の違和感がなくなるため過剰に舐めてくることも減りますよ。
愛情表現を返してあげる
犬から舐めてくることは愛情表現の証です。
そのため、こちらも愛情表現や安心感を与えることも効果的です。
落ち着いたら優しくゆっくり撫でてあげたり、抱擁や穏やかな声で話しかけることで、犬の心を落ち着かせることができます。
愛情を伝えると、犬も落ち着いて安心し、過剰に舐めることが減ってきやすいです。
ペロペロされすぎてる時にはやめましょう
犬は賢いので、人間が不機嫌な時や調子が悪い時は、気を使ってくれているのか舐めてくることがあります。
イラっとせず、ありがとうと捉えるのもいいかもしれません。
環境の改善
犬が快適に過ごせる環境を提供します。
これは適切な寝床、安全な遊び場、静かな休息スペースの確保などが含まれます。
もし、新しい環境へ引っ越したり、他のペットとの相性が原因である場合、少しずつ行動範囲を増やしながら慣らしていくといいです。
犬は自分のテリトリーがなくストレスに感じ、自分の匂いがついている寝具や居場所を求め、居場所がないと落ち着かず過剰に舐めてくることがあります。
毛布をあげたり、一気に全部のところで遊ばせるのでなく、少しずつ遊ぶスペースを広げていきましょう。
自分の居場所を見つけて、ストレスも増えにくいので過剰に舐めてくることが減ります。
専門家の助けを借りる
これは本当に犬が自分を舐めすぎる、飼い主が舐められすぎてどうしても耐えられない場合のみです。
行動問題が改善しない場合、獣医師やしつけ教室のトレーナーの助けを求めることも選択肢です。
歯や内臓など全身の病気が原因であったり、脱水気味で塩分を求めているケースもあります。
こちらの記事では「犬と遊ぶのが面倒だと感じてしまう」ことについてまとめていますので、気になる方は参照ください。
まとめ:愛犬が舐めてくるのがしつこい原因と対処法
最後にポイントをまとめていきます。
犬がしつこく舐めてくる原因
- 愛情表現やコミュニケーション
- 運動不足やストレス、不安感から自分を落ち着かせるため
- 飼い主が舐めると構ってくれると捉えている
- 慣れない環境、環境の変化
- 健康状態が悪い
犬がしつこく舐めてくる時の対処法:
- まずは無視して落ち着いたらご褒美としておやつをあげたり、構ってあげる
- 可能な限りストレス源を排除する
- 愛情表現と受け取って、愛犬にも愛情を返す
- 落ち着く環境を作りストレスを減らす
- 専門家の助けを借りる
以上になります。
ここまで拝見いただきありがとうございました。