”パグを飼うのは大変だと聞いた”と相談に来られる方は多いです。
結論から言うと、パグは色々と手がかかるので、初めて犬を飼う人にとっては飼うのが大変な犬種です。
しかし、初めて犬を飼う人でも、パグを飼うことをオススメできる場合もあります。
本記事では、パグを飼ってはいけないと言われる理由とパグを飼うことに向いていない人の特徴を詳しく説明します。
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パグの特徴
まずは、パグが大変だと言われるのは性格や身体的な特徴が理由となるため、それぞれご紹介します。
パグの性格
パグは社交的で人懐っこい性格で、他の人や動物に対して非常に友好的で、パグは平和を好む性格であり、穏やかで温和です。
攻撃的な行動を取ることが少なく、子供や他のペットとの相性も良いと言われています。
パグは飼い主との深い絆を形成して愛情深い分、分離不安を感じやすいとも言われ、 一人で長時間留守番をするとストレスを感じることがあります。
身体的な特徴
次に身体的な特徴をまとめます。
・短頭種: パグは短い鼻と平らな顔が可愛くて人気です。この特徴はパグの魅力ですが、同時に呼吸の問題や暑さへの敏感さを引き起こす原因にもなります。
・コンパクトな体型: パグの体型や体質は屋外では不向きで、室内での生活に適しています。また、スペースをそれほど取らず、小さな住まいでも快適に過ごせます。
・しわが多い: パグの顔のしわの間に汚れや湿気が溜まりやすく、皮膚感染症のリスクを高めます。適切な清潔さと乾燥を保つことが重要です。
・抜け毛が多い: パグは抜け毛が多い犬種です。定期的なブラッシングやシャンプーが必要で、毛並みを健康に保ち、家庭内の清潔を維持するのに役立ちます。
その他の特徴
運動ニーズ: パグは適度な運動を必要としますが、過度な運動はNGで彼らにとって良くありません。呼吸や暑さに弱く疲れやすいため、適度な散歩や軽い遊びが適しています。
適応性と環境の変化への対応: パグは新しい環境や状況に柔軟に対応できる犬種です。彼らは変化に適応しやすく、異なる生活環境でも幸せに過ごせます。
パグを飼ってはいけない理由5選
次に、よくパグを飼ってはいけないと言われている理由を5つご紹介していきます。
1.呼吸器系の問題
パグは短頭種であり、その構造上、呼吸器系の問題に悩まされやすい犬種です。
この問題は特に暑い日や運動時に顕著で、適切な温度管理と注意が必要です。
パグの飼い主は、特に暑い季節には冷暖房が効いた部屋で過ごさせ、適切な水分補給を心がける必要があります。
また、気道や気管などの呼吸器が弱いことにより、イビキが酷かったり、ハアハアと激しい呼吸をする場合もあります。
イビキがうるさい子もいるため、一緒に寝る時、飼い主が音に敏感な場合は睡眠に支障をきたす場合もあります。
2.皮膚病のリスク
パグのしわが多い顔は、その愛らしさの一部ですが、皮膚の問題を引き起こすリスクも伴います。
しわの間には汚れや湿気がたまりやすく、これが皮膚感染症の原因になることがあります。
定期的な洗浄と乾燥は、これらの問題を防ぐために不可欠です。
飼い主は、パグのしわを清潔に保ち、皮膚の健康を維持するためのケアに注意を払う必要があります。
3.眼の病気のリスク
パグの目は大きく突出しているため、眼の問題に特に注意が必要です。
大きな衝撃を受けることで生じる眼球突出、他にもドライアイや角膜炎など、目の病気が発生しやすいため、定期的な眼科検診が必要になります。
パグの目の健康を保つためには、日常的なケアが重要です。
目の周りを清潔に保ち、頭に大きな衝撃が生じないように注意し、必要に応じて眼科医のアドバイスに従うことが大切です。
他の犬との喧嘩に注意し、散歩では電柱や木にぶつからないようにするなども重要です
4.体重管理の難しさ
パグは食欲旺盛であり、運動量が不足しやすい犬種のため、肥満になりやすいです。
肥満は様々な健康問題を引き起こすため、適切な食事管理と定期的な運動が重要です。
パグの体重管理は、全体的な健康と幸福を維持するための鍵となります。
飼い主は、バランスの取れた食事と適度な運動を提供することでパグの体重管理を行い、健康を守ることができます。
5.遺伝的な健康問題
パグは遺伝的に特定の健康問題を抱えることがあります。
これは短頭種気道症候群、気管虚脱、角膜炎、壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)などが含まれます。
そのため、定期的な獣医師の診察と必要に応じた治療が、パグの健康と快適な生活を保つために不可欠です。
これらの問題は年齢とともにリスクが高まります。
継続的な医療ケアを必要とすることがあり、飼い主はかかりやすい遺伝の病気に関する知識と準備も必要です
パグを飼うことが向いていない人の特徴
次に、パグの性格や体、パグを飼わない方がいいと言われる理由から、パグを飼うことが向いていない人の特徴をご紹介します。
1.忙しすぎて時間がない
パグは飼い主との密接な関係を必要とする犬種で、定期的な運動や日々のケア、そして愛情深い交流が必要です。
また、遺伝的に病気になりやすく、温度管理や病気に関する注意、獣医師の定期検査のみでなく、飼い主も色々と勉強して知っておくべきことがあります。
日々の忙しさに追われ、パグに対して時間を割くことができない人は、パグとの信頼関係が構築しづらく、飼育に適していないと言われます。
2.衛生管理に注意を払えない
上述したように、パグの特徴的な顔は、しわの間に汚れや湿気が溜まり、皮膚感染症のリスクを高めるため、定期的なケアを必要とします。
シワの掃除の頻度は週1程度ですが、掃除を忘れて湿疹やニキビを発生させてしまったとの相談がよくきます。
タオルやウェットティッシュで優しく拭いてあげるだけなので、全然大変ではありませんが、忘れないことが大切です。
食べるのや飲むのがかなり下手な子は、その都度吹いてあげる必要がある時もあります。
3.アクティブで犬と一緒に運動したい
パグは過度の運動を必要としない犬種であり、過度な運動や屋外の暑さは呼吸器系の弱いパグには負荷がかなり大きいです。
山の中を歩いたり、夏場にキャンプや海、川で遊ぶのが好きで一緒に行きたいというアクティブなライフスタイルを好む人には必ずしも適していません。
暑い時は外へは一緒に行かず、留守番という場合は室内の温度管理を行えば問題ありません。
4.お金をかけたくない
正直、パグは他の犬種よりも突発的なお金がかかることがあります。
パグは遺伝的な健康問題を抱える可能性が高く、もし発病した場合は、定期的な獣医師の診察や治療費が伴います。
また、暑さに弱いパグは、1日中温度管理を徹底し、冷房を入れてあげなければなりません。
医療費に加えて、電気代も普段より多くかかるため、犬にお金をかけたくない人には向いていないでしょう。
5.完璧な清潔さを求める、臭いに過敏
パグは抜け毛が多く、家の中に毛が散らばりやすいです。
清潔さを重視する人にとっては、パグの抜け毛は洋服にたくさん付くので、本当に気になります。
また、顔周りは汚れやすく、フードを食べた時のカスの付着や水で濡れている場合もあります。
汚れを少し放っておくだけで、結構顔が臭くなるので、臭いや清潔さを求める人には不向きだと思われます。
6.音に過敏な人
パグは、寝ている時のイビキが結構うるさく響く子がいます。
また、通常時もフガフガ、ガーガーなど、音を立てることがあります。
寝る時は音に過敏である、気になるという方には向いていないでしょう。
パグを飼うことに向いている人の特徴
これだけを見ると、パグはやっぱり飼わない方がいいのでは?と考える方が多いと思います。
しかし、パグは本当に愛くるしくて人気な犬種で、どれだけ手間がかかってもその愛くるしさと不器用さが大好きな人が多いです。
私もパグがたまらなく大好きです
では、パグを飼うことに向いている人はどのような方であるのかについてまとめていきます。
愛情豊かで忍耐強い
パグは非常に愛情深い犬種であり、飼い主とのコミュニケーションを強く求めます。
パグは不器用なので日々のケアも多く、特定の健康問題に直面する可能性があるため、温度や体調管理は他の犬種よりも手間がかかります。
そのため、これらに対処するための忍耐力と愛情が必要です。
世話を焼くのが好き
パグとの生活には、ケアや手間が少しかかっても、パグの不器用さが可愛いと思える世話焼きさんであれば全く問題ありません。
そういった方は、衛生面の管理や清潔感を保つことも可能です。
パグは、座っているだけでも可愛さに癒され、ケアの負担以上の可愛さを感じますし、パグ特有の鈍臭さがまたたまりませんよね。
世話焼きが好きな人やパグの可愛さを理解し、愛情を持って接することができる方には本当に適した犬種です。
時間を割ける
パグは飼い主の時間を必要とする犬種です。
彼らには定期的な運動やケア、そして一緒に過ごす時間が必要であり、これらに対して十分な時間を割ける人が理想的です。
日々の体調や様子を見る必要もあるため、時間が作れる人に向いていると言われます。
1人住まいの方で日中家を空けても、夜に少し1時間程作って、お互い幸せに暮らしてますと連絡をくれる方が多いです。
健康管理に気を使える
パグは遺伝的な健康問題を持つことが多いため、定期的な獣医師の診察と適切な健康管理が不可欠です。
健康状態を注意深く監視し、必要に応じて迅速に対応できる人は、パグの飼育に適しています。
また、肥満になりやすい犬種であるため、適切な食事管理も行える必要があります。
私は可愛さに負けておやつをあげすぎちゃいます…
家庭での時間を楽しむ人
パグはアウトドアではなく、家庭での生活を楽しみ、飼い主との時間を大切にする犬種です。
アウトドアよりはインドアな子が多いので、穏やかな家庭環境で最も幸せを感じ、飼い主とのリラックスした時間を愛します。
そのため、散歩を長時間したくない…という方にもパグはオススメの犬種です。
自宅で過ごすことを好み、家庭での生活を楽しめる人は、パグとの相性が良いでしょう。
まとめ:パグは飼ってはいけないと言われる理由5選
最後に、パグは飼ってはいけないと言われる理由やパグを飼うことに向いていない人の特徴についてまとめます。
パグを飼ってはいけないと言われる理由
- 呼吸器系の問題
- 皮膚病のリスク
- 眼の病気のリスク
- 体重管理の難しさ
- 遺伝的な健康問題
パグを飼うことが向いていない人の特徴
- 忙しすぎて時間がない
- 衛生管理に注意を払えない
- アクティブで犬と一緒に運動したい
- お金をかけたくない
- 完璧な清潔さを求める、臭いに過敏
- 音に過敏な人
パグは、このように初めて飼い始める人には大変だと言われる犬種であり、オススメしない意見も多く見られます。
しかし、パグへの愛情を持って接してあげれば、毎日の世話や体調管理も負担を感じることなく行えるので、初心者の方も飼うことは可能です。
運動の量も少ない犬種なので、インドアな人には特にオススメです。
パグを飼うことを検討されている方は、どのようなものが必要なのかもまとめているので、下記の記事もご覧ください。