犬種を選ぶ際には、多くのポイントがありますが、特に「臭わない」「毛が抜けない」という特性は、家庭での飼育を考える上で重要です。
この記事では、それぞれの特性を持つ犬種の特徴を紹介し、まずは臭いが強くない犬種とその理由についてまとめていきます。
臭いが強い犬種の特徴や理由
そもそも犬種によって、体臭に違うのには理由があります。
主な理由としては
- 皮膚の油脂分泌
- 皮膚病や感染
- 耳の問題
- 口腔内の問題
- 食事の影響
主にこれらが臭いの原因となります。
臭う理由や注意点については後述します。
それでは臭いが少ない犬種をご紹介します。
臭わない犬種
下記の犬種は、体臭が少ないことで知られており、臭いが苦手な方でも飼いやすく、室内での飼育に適していると言われています。
プードル
プードルは、体臭が非常に少ない犬種です。
皮膚からの皮脂分泌量が少ないため、皮膚や毛に細菌が繁殖しにくくなり、それによって体臭が抑えられます。
毛の絡まりやすさがあるため、定期的なトリミングとブラッシングは必要ですが、これにより臭いをさらに抑制することができます。
毛の絡まりを放っておくと、臭いを発することもあるので注意しましょう。
トイ、タイニーなど、種類問わず臭いにくいです。
他にもアレルギーの心配が少ないため、アレルギーを持つ人にも適しています。
チワワ
チワワはプードルと並んで小型犬種の中で特に人気が高く、体温調節がしやすく過剰な発汗が少ないため、臭いにくいとされています。
皮膚の油脂分泌が少なく、ロングコート、スムースどちらのタイプも比較的毛が密集していないため、湿気が溜まりにくいためです。
これにより、毛や皮膚に細菌が繁殖しにくくなり、体臭が少なくなります。
また、涙やけをしやすい子もいるので、その時は定期的に拭いてあげるとさらに臭いを防げます。
マルチーズ
マルチーズの柔らかく滑らかな白い毛は定期的なケアが必要ですが、体臭の点ではほとんど問題ありません。
臭いはかなり少ない犬種ですが、垂れ耳なので耳周りのケアは必要です
耳のケアを怠ると、臭いの原因になりやすいです。
また、目の周りに涙やけができやすい犬種で、涙やけができると少し臭いがする子もいるため時々拭いてあげる必要があります。
涙やけのある子は、目の周りの毛をカットすると臭いを防げます。
愛情深い性格をしており、特に高齢者やアパートでの生活に適しているとも言われます。
ウェスティ(ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア)
ウェスティは小型で頑丈な体格を持つ犬種です。
比較的体臭が少なく、飼いやすい性格をしています。
ウェスティの白い毛は定期的なケアが必要ですが、臭いは少なくほとんど問題になりません。
口周りに毛が多い子の場合は、口周りを拭いてあげてあげると、さらに臭いを減らすことができます。
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
キャバリアは、その愛らしい外見と優しい性格で人気の犬種ですが、体臭が少ないです。
しかし、垂れ耳なのでこまめな耳のケアが必要です。
外耳炎になると臭うだけでなく、耳掃除を嫌がるようになるので、炎症が起きる前にコットンや綿棒でケアをしてあげましょう。
ビーグル
ビーグルは、活発で友好的な性格が特徴で、家族との相性が良い犬種です。皮脂の分泌が少なく、臭いが少ないとされています。
定期的なブラッシングと適切なシャンプーで、臭いをさらに抑えることが可能です。
ビーグルも垂れ耳なので、耳のケアは週に1〜2回ほど行ってあげましょう。
ボーダーコリー
ボーダーコリーは非常に賢く、体臭が少ないことで知られ、皮膚の健康も良好です。
ボーダーコリーはかなり活動的な性格を持っているため、日々の運動が彼らの健康維持に重要で、散歩は大変です。
外に出た後のケアをおろそかにすると、臭うことが多いため注意が必要です。
シュナウザー
シュナウザーは、その特徴的なひげと眉毛で知られる犬種です。
比較的体臭が少なく、シュナウザーの毛は抜けにくいためアレルギーを持つ人にも適しています。
剛毛なので、定期的なトリミングとブラッシングは必要ですが、臭いを抑えることができます。
そもそも犬が臭う原因は?
犬が強い臭いを発する原因はいくつかあり、それぞれ犬の生理的特徴、健康状態、生活環境によって異なります。
以下に、犬の臭いの一般的な原因を挙げてみます。
- 皮膚の油脂分泌
- 皮膚病や感染
- 耳の問題
- 口腔内の問題
- 食事の影響
- 肛門腺の問題
それぞれ説明していきます。
皮膚の油脂分泌
犬の皮膚は自然に油脂を分泌しますが、この分泌が過剰になると臭いの原因になります。
油脂は皮膚を保護し柔らかく保つ役割を持ちますが、過剰な油脂は細菌や酵母の増殖を助け、不快な臭いを生じさせることがあります。
皮膚病や感染
皮膚病や感染は犬の臭いを強くする原因です。
炎症を起こした皮膚は細菌や酵母の温床となり、臭いの原因になります。
また、アレルギー反応も皮膚の状態を悪化させ、臭いを引き起こすことがあります。
耳の問題
耳の感染症は特に臭いの強い原因となることがあります。
垂れ耳の犬種は特に耳の内部が湿って感染しやすく、細菌や酵母が繁殖しやすい環境を作ります。
口腔内外の問題
歯周病や口腔内の問題も臭いの原因となります。
不適切な歯磨きや歯石の蓄積は、口臭を引き起こし、これが全体的な臭いの原因になることがあります。
また、口の周りの汚れカスも臭いの元になるため注意が必要です。
食事の影響
犬の食事はその消化器官や全体の健康状態に大きく影響し、結果として体臭にも影響します。
不適切な食事は消化不良や内臓の問題を引き起こし、これが体臭を悪化させることがあります。
チキンからビーフなど、食べる肉の種類を変えてあげると臭いが減ることがあります。
肛門腺の問題
犬は肛門腺と呼ばれる臭腺を持っており、これが特有の臭いを分泌します。
通常、排便時に自然に絞り出されますが、肛門腺が詰まったり感染したりすると、強い臭いを発することがあります。
時々絞って出してあげる必要があります。
臭いについて
元々の犬種による臭いの違いはありますが、これらの原因を理解して適切なケアを行うことで、犬の臭いを最小限に抑えることが可能です。
定期的なグルーミング、適切な食事、健康管理で飼い主と愛犬の双方のストレスを減らせるようにしましょう。
私は臭いが強いパグを飼っていますが、定期的に鼻まわりを拭くと臭いは気にならないので、好きな犬と楽しく暮らすのが一番ですね
毛が抜けにくい犬種
では次に、毛が抜けにくい犬種についてご紹介していきます。
プードル
プードルの毛は密なカールをしており、かなり毛が抜けにくく、抜け毛があっても直接空気中に散らばるのを防ぎます。
この毛質はアレルギーの原因となるアレルゲンの拡散も抑えるため、アレルギー体質の人にとても理想的です。
しかし、定期的なトリミングとグルーミングが必要で、毛が絡まりやすいので注意が必要です。
私の母がアレルギー体質ですが、プードルは問題なく飼えています。ポメラニアンは鼻水が出るそうです…
ビション・フリーゼ
ビション・フリーゼは活発で陽気な性格を持つよう犬種で、毛が柔らかく密となり、抜け毛が周囲に散らばりにくいのが特徴です。
元々温暖地帯で生活していたと言われているため、抜け毛が少ないとされています。
ビション・フリーゼの毛は、特に毛がもつれやすい点に注意が必要です。
シーズー
シーズーは長い毛を持ち、抜けにくい特性を持っています。
毛の生え変わる周期が他の犬より遅いため、比較的に抜け毛が少ないと言われています。
毛が伸びるのが少し早く、毛が長くなるため、短くて掃除しにくい毛ではないところも特徴です。
年齢を重ねると、毛の色が変化していく子もいます。
ヨークシャーテリア
ヨークシャーテリアは、その美しい長いシルキーな毛が特徴の小型犬ですが、その毛は非常に細く、人間の髪に似た質感を持っています。
毛が抜けにくいため、家庭内での抜け毛の問題が少ないですが、細くて非常に絡まりやすく毛玉ができやすいのが特徴です。
また、毛が伸び続けるので、定期的なグルーミングと適切な毛の手入れが必要です。
マルチーズ
マルチーズはその滑らかで長い白い毛が特徴です。毛は抜けにくく、アレルギーを持つ人々にも適しています。
シングルコートのマルチーズは抜け毛が少ないですが、細い毛が伸び続けるため絡まりやすく、定期的なカットが必要です。
定期的なブラッシングとシャンプーなど、トリミングが推奨されています。
スコティッシュ・テリア
スコティッシュ・テリアは、太くて硬い緻密な毛が特徴で、毛は比較的抜けにくいです。
毛の生え変わる換毛期は特にないため、全体的に抜け毛の管理は容易です。
硬い毛が抜けた毛を引っかけて絡みやすいため、ブラッシングの回数は多めになります。
毛が抜けにくい犬種の特徴
抜け毛が少ない犬種の特徴や理由についてまとめていきます。
抜け毛が少ない犬種は、特定の被毛の特性を持っています。この特性は、被毛の成長サイクルや質感に関連しており、これによって抜け毛の量が減少します。
犬種によっては、一年中ほとんど抜け毛がない犬種も存在します。
被毛に関する研究によると、被毛が密で成長サイクルが長い犬種は、一般的に抜け毛が少ないと報告されています。
抜け毛が少ない犬種を選ぶことは、掃除の手間を減らし、アレルギーのリスクを下げるのにも役立ちます。これにより、より快適なペットとの共生が可能になります。
理想の犬種を見つけるヒント
犬を飼う場合、「臭わない、毛が抜けない犬がいい」と思う方は多いと思います。
その中で理想の犬種を見つけるには、自分の生活スタイルに合った犬種を選ぶことが重要です。
例えば、アクティブなライフスタイルを持つ人には、運動量が多い犬種が適している一方、静かな生活を好むインドアな人には、穏やかで静かな性格の犬種が適しています。
「臭いと抜け毛が少ないからこの犬種にしよう」と選んでも、インドアな方が活発な犬を飼ってしまうと、1日2回の散歩が本当に苦痛でストレスの原因になります。
臭いや抜け毛の量だけではなく、自身の生活スタイルに合った犬種を選ぶことで、犬との生活がより快適に、そして幸せになります。
臭わない、毛が抜けない犬
最後に臭わない犬と毛が抜けない犬についてまとめます。
臭わない犬
- プードル
- チワワ
- マルチーズ
- ウエスティ
- キャバリア
- ビーグル
- ボーダーコリー
- シュナウザー
毛が抜けない犬
- プードル
- ビションフリーゼ
- シーズー
- ヨークシャテリア
- マルチーズ
- スコティッシュテリア
以上になります。
ちなみに私は抜け毛の多いポメラニアンを最初に飼い始めましたが、抜け毛が多くても可愛くてたまらないです。
個人的には自身の気に入った子を引き入れるのが一番だと思っています。
ここまで拝見いただきありがとうございました。少しでも本記事が参考になれば幸いです。