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子犬が噛む時にひっくり返すのはNG?噛み癖を治す正しい方法をご紹介

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子犬の噛み癖は飼い主にとって悩みの原因となることがあります。

しかし、適切なトレーニング方法によって、子犬の行動を正しく導くことは十分可能です。

本記事では、子犬の噛み癖に対処するための理解と方法を分かりやすく解説します。

そもそもなぜ子犬は噛むのか?


子犬が噛むのは、成長段階における自然な行動です。

特に、生後数ヶ月の間、子犬は歯が生え変わる過程にあり、噛むことでその不快感を和らげるのに役立ちます。


また、噛むことは子犬にとって重要な学習でもあります。

彼らは噛むことを通じて、物理的な感覚を知り、周囲の環境について学びます。

例えば、子犬が噛むことで物の質感や硬さを理解し、また他の子犬や人間との相互作用を通じて、社会性を学びます。


噛むことの心理的な意味

子犬の噛み癖は、社会性を発達させる過程で重要な役割を果たします。

動物行動学によると、子犬は生後4ヶ月から8ヶ月の間に最も積極的に噛む傾向があり、この行動は社会的な相互作用と密接に関連しています。


子犬は、遊びの中で他の子犬や人間を噛むことにより、自己制御のスキルを学びます。

噛む力の適切な加減の仕方や、噛むことで相手の反応がどうなるかを理解することができます。


この時期は、社会的な行動規範を身に付けるのに重要です。

また、この時期の噛み癖は、子犬がストレスや不安を感じている時のサインである場合もあります。

そのため、飼い主は子犬の時期の噛み癖に対して、その子の感情やニーズを理解しながら、適切な対応を行うことが重要です。

子犬をひっくり返すのはなぜNGなのか


結論から言うと、噛んできたからひっくり返すのはしつけとしてはNGなのでやめましょう。

理由としては2つあります。

  • 噛むと遊んでくれると勘違いする
  • 恐怖や不安を覚えて、逆に威嚇や噛む原因となる


子犬が噛んだときにひっくり返すのは、母親がそのように躾けるためだという情報を見たことがあります。

しかし、この情報は躾における正しい根拠は全くないです。

むしろ甘えん坊の時期の子犬が、人間を噛むとひっくり返して触れてくれる、遊んでくれると勘違いする場合があるくらいです。


また、子犬をひっくり返す行為は、子犬に対して恐怖や不安を引き起こす可能性が高く、長期的には子犬の噛み癖を悪化させる恐れがあります。

うつ伏せにされることが嫌いな犬は多いです。

成犬になっても不安や恐怖から威嚇したり、噛むようになることがあります。

子犬の心理への影響

ひっくり返されることを叩いたりする体罰と同様に捉える子もおり、それらは子犬の心理に深刻な影響を及ぼすことがあります。

研究

そういった飼い主の対応を受けた子は、不安や攻撃性の増加、飼い主との信頼関係悪化など、負の影響を受ける可能性が高いとされています。


そのため、子犬のトレーニングにおいては、適切なしつけと対応を行い、愛情をもって接していくことが重要です。

噛まれた時のしつけのやり方


では、噛まれた際はどういった対応をするのがいいのかについてご紹介していきます。

1. 痛い!と伝えてその後は無視

犬が噛んだ時、「痛い!」とはっきり強く言い、その行為が不適切であることを示す。

その後は無視するか、別の部屋に移動するなどして、相手をしないようにします。


無視することにより、犬は噛むことが注目を集める方法でないことを学びます。

噛まれているのに痛くないフリをして無視するのは絶対にやめましょう。

もっと噛んだら構ってくれるかな?と勘違いして、強く噛んでしまう子もいます。


2. 冷静な対応をする

犬を叱る際には冷静さを保ちます。

大声で怒鳴るような過度の興奮は、犬に恐怖を与え、問題行動を悪化させる可能性があります。


また、飼い主もイライラでつい叩いてしまった…という人もいるので、犬が噛む行動に対しては、落ち着いた対応を心がけましょう。


3. 遊びを中止する

もし、遊んでいる最中に噛んだ場合、直ちに遊びを中止します。

これにより、噛むことは遊びが終わることを意味するという結果を犬に理解させます。

4. 一貫した対応を統一する

一貫性を持って、毎回同じ方法で対応することが肝心です。

ダメや痛い、やめてなど、言葉が毎回違う場合、理解できない場合があります。


犬は繰り返しの中から学習するため、噛まれた時の一貫した対応を決めて、家族全員で統一して行いましょう。


5.去勢手術を行う

去勢手術は、犬のホルモンのレベルを減少させ、攻撃性や犬の縄張り意識を減らすことがあります。

噛み癖や吠え癖、マーキングなどが少なくなる場合が多いです。


もし、上記の症状が強い場合、去勢をすることを検討してみるのも一つの手になります。

うちの愛犬は、飼う前からの病気が原因で去勢しましたが、かなり症状が減りました

6.安全な遊び道具を与える

犬と安全に遊ぶことは噛み癖を防ぐために重要です。

歯の不快感やストレスを感じて、人の手を噛んでしまう、家具を噛んでしまうという子も多いです。


その場合は、「噛んでもいいもの」を覚えさせるために、適切なおもちゃを提供してあげましょう。

噛むこと自体は、犬の本能なので理解してあげましょう。

全てを噛んではいけないとなるとストレスが溜まって、噛み癖が治りづらくなります。​


7.恐怖や不安を減らす

恐怖や不安による噛み癖を生じている子もいます。

その場合の噛み癖を減らすためには、犬の安心感と落ち着く居場所を提供することが重要です​​。

また、飼い主が走り回って追いかける、大きな音を立てる、寝ている時に執拗に触るなどをやめてあげましょう。

他にも、抱っこしてあげたり、ゆっくり撫でてあげる、優しい声で声をかけるなども有効です。


8.社会化させる

幼い頃から様々な人や動物、環境との交流を持つことで社会化を促し、新しい状況に対して恐怖を感じにくくなります。

社会化された犬は不安による攻撃性が低下し、噛む可能性も減ります​​。


社会化を促すには、実家に連れて帰って色々な人に会わせる、友人と遊んでもらう、ドッグランへの参加、ドライブで色々なところに連れていくなどを行いましょう。

9.運動をたくさんさせる

噛み癖の原因が、ストレスや退屈から噛んでしまう子の場合、運動はかなり重要です。

疲れすぎるくらい遊ばせたり、散歩の時間を増やす、ドッグランに連れていくなどを行いましょう。

長く噛める歯磨きガムを与えることも、歯の不快感を減らしてくれるので有効です。


10.トレーナーに頼る

犬の噛み癖が持続的または攻撃的になった場合、プロのトレーナーや獣医師など専門家の助けを求めることが重要です。

成犬になったら噛み癖が治りづらく、子犬でもかなり手強い子もいます。


飼い主だけでは手に負えない子もいるので、その場合はこれらの専門家に頼ってみましょう。

まとめ

最後にもう一度、子犬が噛む時にひっくり返すのはNGなのか、噛み癖を治す正しい方法についてまとめます。

まず、子犬が噛む時にひっくり返すのはNGです。

噛んだら遊んでくれると勘違いしてしまう場合があり、恐怖や不安感を植え付けさせる場合があるためです。


噛み癖を治す正しい方法は下記になります。

  • 痛いと伝えてその後は無視
  • 冷静な対応をする
  • 遊びを中止する
  • 一貫した対応を統一
  • 去勢手術を行う
  • 安全な遊び道具を与える
  • 恐怖や不安を減らす
  • 社会化させる
  • 運動をたくさんさせる
  • トレーナーに頼る

以上になります。

噛み癖は子犬の時期から、しっかりとしつけをしなければ、成犬になった時に本当に苦労します。

他人や他の犬を傷つけてしまうと、強制的に殺処分や訴訟など、取り返しがつかない場合もあります。

なかなか治らない子もいて大変ですが、その場合は私たちトレーナーの出番なので、気軽に頼られてくださいね。

少しずつ取り組んでいきましょう。

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