この記事では、愛犬が鳴き声で近隣住民から通報された際の対処法をわかりやすくご紹介します。
愛犬の鳴き声が近隣トラブルの原因となることは珍しくありませんが、適切な対応を取ることでより良い近隣関係を築くことが可能です。
法律や地域の条例に基づいた対応方法、愛犬がうるさい時の対策などについて詳しく解説します。
愛犬がうるさくて問題になる理由
犬が鳴くのは自然な行動ですが、夜間や早朝には近隣住民の睡眠を妨げることがあり、これが日常生活に支障をきたす原因となることがあります。
犬の鳴き声がうるさいと感じるかどうかは、鳴く時間帯や持続時間、周囲の環境、個人の性格など多くの要因があります。
特に集合住宅などの密接した住環境では、一つの鳴き声が大きな問題に発展する可能性が高いです。
日々の無駄吠えによるイライラが溜まった近隣住民と口論になると、警察沙汰や裁判に発展する場合も多くあります。
もしそうなると、生涯そこで暮らし続けることはストレスを感じて本当に大変ですので、近隣の方とのトラブルを避けるため気をつける必要があります。
犬の鳴き声に関する法律と条例
通報された時への対応のために、まずは犬の騒音に関する法律や地域の条例についてご紹介し、実際にどのような罰則があるのかをご紹介します。
動物の飼育に関連する法律と規制
犬の飼育に関しては、国や地方自治体によって定められた法律や条例があります。
動物愛護管理法にて動物の適切な扱いや飼育基準を規定しており、飼い主にはこれらの基準に従う責任が課されています。
その中に「飼い主は犬が人に迷惑を及ぼさないよう努める必要がある」と定められています。
この法律は、犬の健康や安全だけでなく、周囲の環境にも配慮することを求めています。
しかしこれはあくまでも「飼い主の努力義務を定める法律」にあたるため、法律上の罰則はありません。
つまり愛犬が吠えないよう努力していますと言ってしまえば、義務違反にならないということになります
迷惑防止条例で取り締まる規定は?
迷惑防止条例においても、犬の騒音に関しての行為を直接取り締まることはできません。
そのため、うるさい犬に対する飼い主への対応は、法律や条例においても対応が難しく、刑事手続き以外の対応を行う必要があります。
自治体ごとに騒音防止・迷惑防止条例は異なり、罰則が定められている地域もあるのでその場合は要注意です
義務違反にならず、迷惑防止条例でも罰則がないなら放っておけばいいんじゃない?となりますが、裁判の事例もいくつかあります。
また、犬がうるさいことで報復を考えるコメントも多数あるため、事件などなく平穏に生活するためにはしっかり対応するようにしましょう。
通報された時の対応方法
実際に通報があった場合、どうしたらいいのか不安でたまらないですよね。
賃貸であれば管理人から、通報先によっては警察や保健所、自治体からの電話または書面での連絡となり本当に不安になります。
どう対処したらいいのか説明していきます。
初期対応で適切に対応する
結論から言うと、”最初は注意だけで終わることが多い”ので、それ以上の悪化を防ぐためにその時点で対応することが必要です。
通報を受けた時の初期対応は、トラブルの解決において非常に重要です。
すぐに逮捕されるわけではないので、まずは通報の内容を冷静に聞き、事実関係を正確に理解することから始めます。
状況に応じて、近隣住民に対して適切な謝罪を行うことが必要です。
通報されたと腹を立てないようにしましょう。通報した人も限界だったんだと思うようにするといいかもしれません
次に解決に向けた具体的な行動計画を提示します。
これには、騒音の原因となる犬の行動を改善するためのトレーニング計画や飼育環境の見直しなど、「努力をする意思表示」が含まれます。
最も危険なことは、注意されても努力しようとする意思表示がなく、そのまま放置してさらにトラブルを悪化させることです
専門家へ相談する
通報の詳細を把握した後は、必要に応じて法的アドバイスを求めることも重要です。
法律や条例に関する専門的な知識を持つ弁護士や行政機関からのアドバイスを受けることにより、より適切な対応が可能になります。
この過程では、通報された状況で今後どのような対策を講じるべきかが明らかになります。
通報されてどうすべきか不安でたまらない、トラブルが悪化してどうしようもない場合は、専門家へ相談してみましょう。
弁護士はお金がかかりそうでハードルも高いという方は、保健所など自治体に相談されてみて下さい
実際の事例
適切な対応がトラブルの円満な解決につながることもあれば、逆に対応が不適切な場合は、関係の悪化や法的な問題に発展するリスクが高まります。
実際に騒音を止めずに日中は家を不在にして放置し、裁判まで発展した結果、保管義務違反として慰謝料を夫婦に各30万円ずつの支払いを命じられた例もあります。
他にも犬の騒音で相手の健康状態に異常をきたしたことで裁判になり、慰謝料を支払った例もあるため、放置せずにすぐ対応することが望ましいです。
愛犬がうるさい時にすべき対策
では次に、愛犬がうるさい時はどういう対策をしたらいいかをご紹介していきます。
効果的なトレーニング
犬の騒音を減らすためには、適切なしつけと環境の変化が効果的です。
それができれば苦労はいらない!と思う方も多いと思いますが、吠え癖を治さなければ根本の問題解決には至りません。
こちらは他の記事に詳しくまとめていますので気になる方はご覧ください。
ストレス軽減と環境改善
犬が激しく鳴く原因の一つとしてストレスが挙げられます。
このストレスは、不十分な運動やつまらなさ、不安定な環境から生じることが多いです。
ストレスを軽減する方法としては、定期的な散歩や運動、安心感を与える環境の整備などがあります。
一日の大部分を独りで過ごす犬は、不安や孤独感から吠えることがありますが、定期的な運動や遊びの時間を設けることで、そのようなストレスを軽減できます。
専門家によるサポートの活用
犬の鳴き声の問題が解決しない場合、獣医師やトレーナーなどの専門家に相談することが有効です。
これらの専門家は、犬の行動や健康状態を評価し、その子のニーズに合わせたアドバイスを提供することができます。
家での無駄吠え対策には、しつけ教室ではなく在宅に直接向かうトレーナーが絶対にオススメです
家の中の防音対策を強化する
これは費用もかなり高く、賃貸では困難な面もあるので、最終的な対策ですが一つの対策となります。
私は賃貸で愛犬が小さい頃、防音対策としては防音シートと防音カーテンが最も効果を感じました。
ピアノの音もかなり防いでいたので、犬の防音対策としても効果があります。
最近の防音シートは性能が本当に高く、オシャレなものも多くて、かなり防音できますよ
まとめ:愛犬がうるさいと通報された時の対処法
最後に、愛犬がうるさいと通報された時の対処方法についてまとめます。
- 通報された初期対応で放置せず、適切に対応する
- うるさい原因を解決するために行動する
- 努力する意思表示を示す
- 不安な場合やトラブルが大きい場合は自治体や弁護士など専門家へ相談する
- 犬のしつけや防音対策を行う
もし通報され困っている方は、すぐに逮捕されるわけではないため、適切に対応して行動すれば大丈夫ですので焦らず対応されて下さい。
放置して吠え続けることだけは絶対にしないようにしましょう。
ここまで拝見いただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。